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秋の味覚を楽しみながら減塩!管理栄養士が教える「おいしく塩分を減らす」コツ

秋になると、さんまや鮭、きのこ、さつまいも、れんこんなど、おいしい旬の食材がたくさん出てきます。

「食欲の秋」という言葉があるように、旬の食材を楽しむことは、毎日の食事の大きな楽しみのひとつですね。

一方で、健康診断や診察で、

「塩分を控えましょう」
「もう少し薄味にしてください」

と言われて、食事を楽しめなくなっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「減塩=味が薄くて、おいしくない」

そんなイメージをお持ちの方も少なくありません。

でも、減塩で大切なのは、単に塩や調味料を減らすことだけではありません。

今回は、秋の味覚を楽しみながら、少ない塩分でもおいしく食べるための工夫を、飯田医院の管理栄養士がご紹介します。

日本人は塩分をどのくらいとっている?

そもそも、日本人は1日にどのくらいの塩分をとっているのでしょうか?

厚生労働省の「令和6年国民健康・栄養調査」では、日本人の食塩摂取量は平均9.6g/日でした。

一方、「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、18歳以上の食塩相当量の目標量は、

  • 男性:7.5g未満/日
  • 女性:6.5g未満/日

とされています。

さらに、高血圧や慢性腎臓病(CKD)の重症化予防では、男女とも6.0g未満/日が目標とされています。

つまり、普段の食事から1日2〜3g程度の塩分を減らす工夫が必要な方は少なくありません。

では、「おいしさ」を我慢せずに塩分を減らすには、どうしたらよいのでしょうか?

減塩のポイントは「減らす」だけでなく「置き換える」

減塩というと、

  • しょうゆを減らす
  • 味噌を減らす
  • 塩を使わない

といった方法を思い浮かべるかもしれません。

もちろん、使う調味料の量を減らすことは大切です。

しかし、それだけでは「味が薄い」「物足りない」と感じてしまい、長続きしないことがあります。

そこでおすすめしたいのが、塩味を減らした分を、酸味・香り・辛味・うま味などで補うことです。

少ない調味料でも、「味がしっかりしている」「おいしい」と感じられる工夫を取り入れてみましょう。

【実践編】秋のさんま、食べ方を少し変えてみましょう

秋の味覚といえば、やはり「さんま」。

さんまに限らず、焼き魚にしょうゆをかけて食べる方は多いのではないでしょうか。

では、しょうゆの使い方を少し変えると、塩分はどのくらい変わるでしょう?

① さんまにしょうゆを大さじ1杯

うすくちしょうゆ大さじ1杯を約18gとすると、食塩相当量は約2.9gになります。

焼き魚そのものだけでなく、「かけるしょうゆ」からも意外と多くの塩分をとっていることがわかります。

② 大根おろし+しょうゆ小さじ1杯

そこで、大根おろしをたっぷり添えてみましょう。

大根おろしの水分や辛味、さっぱりとした風味が加わることで、しょうゆを大さじ1杯から小さじ1杯程度に減らしても、満足感を保ちやすくなります。

うすくちしょうゆ小さじ1杯を約6gとすると、食塩相当量は約1.0g。

これだけで、約1.9gの減塩になります。

③ 大根おろし+かぼす・すだち

さらにおすすめなのが、かぼすやすだちなどの柑橘類です。

酸味とさわやかな香りが加わることで、しょうゆをほとんど使わなくても、さんま本来の味をおいしく楽しむことができます。

「しょうゆを減らす」と考えるより、

「しょうゆの代わりに、何を足したらおいしくなるだろう?」

と考えてみるのが、無理なく減塩を続けるコツです。

塩分を減らしてもおいしくなる「4つの味方」

減塩料理にぜひ取り入れていただきたいのが、次の食材です。

  • 酸味:レモン、かぼす、すだち、酢など
  • 香り・風味:大葉、みょうが、しょうが、ねぎ、ごまなど
  • 辛味・香辛料:こしょう、唐辛子、わさび、からしなど
  • うま味:かつお節、昆布、きのこなど

例えば、「焼き魚+しょうゆ」といういつもの食べ方を、

焼き魚+大根おろし+すだち+大葉

に変えるだけでも、かなり印象が変わります。

減塩というと「引き算」ばかり考えてしまいがちですが、香りや酸味、うま味を“足し算”することも大切です。

「全部薄味」にしなくても大丈夫。1食の中でメリハリを

もうひとつ、減塩を続けるうえで覚えておきたいのが、1食の中で味付けにメリハリをつけることです。

「減塩しなくては」と思うと、すべてのおかずを薄味にしようとしてしまいがちです。

でも、それでは食事全体が物足りなく感じてしまうことがあります。

例えば、

主菜
ご飯と一緒においしく食べられるよう、適度に味をつける。

副菜
だし、酢、レモン、香味野菜などを活用して、調味料を控えめにする。

このように料理ごとに味付けを変えることで、食事全体の塩分を抑えながら、満足感のある献立にすることができます。

「全部を薄味にする」のではなく、

「この食事では、どの料理で塩味を楽しむか」

と考えることも、無理なく減塩を続ける工夫のひとつです。

「減塩=我慢」ではありません

秋は、食材そのものがおいしい季節です。

旬の食材の味に、だしのうま味、柑橘類の酸味、薬味の香りなどを上手に組み合わせれば、塩分を控えながらでも十分に食事を楽しむことができます。

減塩は、

「おいしいものを我慢すること」ではなく、 「少ない塩分で、どうすればもっとおいしく食べられるかを工夫すること」

と考えてみてはいかがでしょうか。

まずは、いつもの食卓で使っている「しょうゆを少し減らして、レモンや薬味を足してみる」など、できることをひとつ取り入れるところから始めてみましょう。

食事や塩分について気になる方は、管理栄養士にご相談ください

「自分は実際にどのくらい塩分をとっているの?」

「血圧が高いけれど、何を変えればいい?」

「心臓や腎臓の病気がある場合、どのくらいまで塩分を減らしたらいい?」

食事についてのお悩みは、一人ひとり異なります。

飯田医院では、管理栄養士による栄養指導・栄養相談を行っています。

食事内容を一方的に制限するのではなく、普段の食生活や生活スタイルを伺いながら、無理なく続けられる方法を一緒に考えていきます。

食事や塩分について気になることがありましたら、お気軽に医師またはスタッフへご相談ください。

参考

厚生労働省「令和6年国民健康・栄養調査」
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

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