心電図検査とは?~動悸や胸の痛みが気になる方へ〜

「胸がドキドキする」「脈が不整になる」「胸のあたりに違和感がある」
このような症状を感じたことはありませんか?
これらの症状の原因が心臓からきているものなのかを調べる検査が【心電図検査】です。
今回はこの心電図検査について、どんな検査なのか、何が分かるのか、わかりやすく説明していきます。
心電図検査って一体どんな検査?
心電図検査とは、心臓の電気的な刺激を波形として記録する検査です。
心臓は電気刺激によって規則正しいリズムで収縮・拡張を繰り返しています。
その電気刺激の様子を、波形として記録することで心臓の働きを調べることができます。
ベッドに寝て、手首と足首、胸にクリップや吸盤の形をした電極という機械を装着し波形を記録します。
検査時間は数分で終了し、痛みはありません。学校の検診でも心電図検査はあるように、子供でも気軽に受けられる検査です。
検査の流れは以下のとおりです。
- 上半身の服を脱ぎ、ベッドに仰向けになります。
- 電極を胸に6か所、両手首、両足首にぞれぞれ装着します。
- なるべく手足の力を抜いて、しばらく安静にていれば記録がとれ終了です。
どのような時に心電図ってとるの?
日常生活を送る中で、以下のような症状を感じる時はありますか?
- 胸の痛みや圧迫感がある
- 動悸がする
- 脈が飛ぶ感じがする
- めまいや失神を起こした
このような症状がある時に、心臓の働きが原因なのか調べるために心電図検査をします。
特に「突然の動悸」「胸痛」「息切れ」「失神やめまい」といった症状がある方は、心電図検査で病気の早期発見につながることがあります。
また、
- 生活習慣病などの持病がある
- 学校検診、健康診断や人間ドックで異常を指摘された
- スマートウォッチや血圧計で不整脈の指摘があった
- 手術前の評価として
などでも心電図検査を行います。
心臓疾患の既往がある方はもちろん、症状がなくても高齢の方や生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症まど)をお持ちの方は、心臓疾患のリスクが高いため、定期的に心電図のチェックをすることが大切です。
定期的に検査することで波形の小さな変化から病気の早期発見につながります。
心電図検査で何がわかるの?
心電図を記録することで、脈のリズムだけではなく、心電図の波形の形から心臓の働きや大きさなど以下のような心臓の異常を見つけることができます。
- 不整脈(脈のリズムの乱れ)
- 虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞など)
- 心筋症(肥大型心筋症など)
- 先天性心疾患
心電図検査は短時間で簡単に行える一方、発作などの一時的な症状や運動時のみに起こる症状、また朝か夜だけ起こるなどの症状のように、実際検査をしている時に現れない症状の場合は、心電図波形の異常が見つからないこともあります。
そのような時は、ホルター心電図検査(24時間の心電図検査)、心臓超音波検査や運動負荷試験などの追加検査が必要になることもあります。
当院は、必要に応じてより詳しい検査にも対応しています。
また、いつ現れるかわからない症状に備えて自宅で簡単に心電図を確認、記録できる携帯用心電計もあります。
当院でも貸し出ししていますのでご希望の方はスタッフへお声掛けください。
症状が軽くても、まずは相談を
心電図検査は、動悸や胸の痛みの原因を調べる1番手の検査として重要です。
「これくらい大丈夫かな…」「ちょっと気になる程度だからな…」と思わず、少しでも気になる症状がある方は、ぜひ一度ご相談ください。
当院では、心電図検査は予約不要です。
循環器専門の医師が必要であると判断した場合は、いつでも検査を受けることができ、同日に結果の説明をいたします。
心配な症状がある方は、どうぞお気軽にご連絡ください。